子どもには、2~3歳の時に、大人を意のままに動かしたい時期があります。

「○○したいーー!」と叫びながら、

自分の主張がどれだけ通るのか、親の反応をうかがっている時期です。

よく、「魔の三歳児」と言われるやつですね。

 

自分が何をしたいのか、自我が芽生えてきて、

特に色々なことが自分で出来るようになってくるのが大体2~3歳。

 

歩いてどこにでも行けるし、言葉も少しずつわかってきて、

自分が泣けば、誰かが動いてくれるぞ、となんとなくわかってきている時でもあります。

 

この、2~3歳の時、 子どもは親の反応をうかがっているので、

本当に様々なことをしてくれます。

大声を出したり、床にひっくり返ったり、嘘泣きをしてみたり。

どうしたら親が自分の願いを叶えてくれるのか、向こうも必死です。。

「あまり怒鳴らない子育てを!」と言われている今、

ぐずられると、どうやって対応したらいいのかわからない、という方も多いようですが、

この時の対応によって、子どもの行動・性格も変わっていくので、

出来る限りおおらかに見てあげたいところです。

 

では、対応パターンの違いによって、

どうやって子どもの性格が変わっていくか、考えてみます。

 

ぐずっている子供の例として、 「もう歩けない~」と道の真ん中で座り込んでしまう子どもがいるとします。

よく見かける親の対応を、3パターンに分けてみました。

 

①「わがまま言わないで歩きなさい!」「早くして!」と怒る

②「もう、しょうがないなあ~」と、すごく嫌な顔をしながら、イヤイヤながら抱っこをする

③面倒なので、何もせずにじっと様子を見ておく(ただし、怒っているオーラはバンバン出てる)

 

 ①「わがまま言わないで歩きなさい!」「早くして!」と怒る

 

もし、ぐずったときに、どなって怒られることが多い場合、

子どもは、「どなることで、相手をコントロールできるんだな」と学びます。

また、親には自分が主張しても取り合ってもらえないんだなあ…と思えば、 親の前では良い子ちゃんを演じるようになります。

ただ、家の中で良い子をしていれば、 その反動で、

友達には怒鳴りながら命令をしているような子になる可能性があります。

 

それに、子ども側に根性があれば、

「こっちだって要望を通したいんだ!」と怒鳴って対抗することもありますから、

「なんでうちの子は私の言うことを全く聞かないのかしら!プンプン!」となって

悪循環に陥ってしまうこともあると思います。

 

②「もう、しょうがないなあ~」と、すごく嫌な顔をしながら、イヤイヤながら抱っこをする

「しょうがないな~」と言いながら子どもの要望を聞き入れる場合、

子どもは一時的に満足しますが、

それが続くと、子供は、自分がお願いしたことによって親が喜んでいない、というのを察します。

 

そして、空気を読んで(というか、嫌な顔をされるのがイヤで)、

あまり親に要望を伝えなくなります。

 

大きくなってから「私は親に言うことを聞いてもらった記憶がない!」と言う可能性があるのは、このタイプです。

 

親は、イヤイヤながらも、要望を叶えてきてあげていると思っていますし、

親子で捉え方にギャップが生じるケースは多いです。

 

③面倒なので、何もせずにじっと様子を見ておく(ただし、怒っているオーラはバンバン出てる)

 

最後に、怒っているオーラは出しながら、何もせずにじっと様子を見ておくパターン。

これも、オーラで「怒ってますよ!」という圧をかけているので、

子どもは雰囲気を察する能力を身につけます。

 

「空気を読める」と言えばポジティブかもしれませんが、

将来、「人の顔色を読みすぎる人」になる可能性が高いです。

 

また、このパターンの親は、じっと見ているだけで何も言葉で言ってくれないので、

子どもはぐずりながらも困惑します…。

 

そして、無表情をしている=笑顔がない=怒っているのだな という思考回路に至ります。

すると、話している相手が無表情をしている時、 笑顔がないだけで、「怒ってるの?」と感じてしまう人になります。

 

***

 

精神分析の理論では、基本、「オールOK」と言って、

小さい時になんでも叶えてあげる方が、 大人になって欲望が爆発しない

という考え方をします。

 

ぐずったら、その都度、満足させてあげる。

抱っこと言われたら、すぐに抱っこしてあげる。

 

そんな態度が、子どもの心を満たして、成長させると考えられています。

そして、「言ったら抱っこしてあげるんだからね、抱っこしてもらいたいときは言ってね」と伝えておくと、

ぐずることなく、「抱っこして」と普通に言えるようになります。

 

***

 

数回子どもを怒ってしまったからといって、

将来になってから精神が病むほどの問題ではありません。

 

だけど、出来るだけおおらかに、 嫌な顔を見せず、

HAPPYな環境で育ててあげると

 

将来、人の顔色を読み過ぎることなく、自由に、

ただし相手を無理やりコントロールすることなく、

自分の要望を人に伝えられる大人に成長すると思います。

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