相当久々になってしまったけれど、夢分析のお話。
30代女性の夢なのですが、CDデッキが壊れたという話。
ある音楽CDをデッキに入れたら、
壊れてしまったようで、OPENボタンを押すとCDトレイは出てくるのに
CDそのものが出てこない…
そんな夢でした。
これがDVDだと完全に変わってしまうのですが、
CDなので、テーマといえば「音」ですよね。
「音」というのは、精神分析のメタ言語(※)にすれば「声」に相当するもの。
※メタ言語とは:意味論において、ある言語について論じるために用いられる言語。高次言語。
(by 大辞林 第三版)
「そのCDはどんなCDですか?」という問いかけると
「色々な種類の音楽が入っているCD」とのこと。
POPSもジャズも、英語の曲もスペイン語の曲も入ってるCDのようで
元々は、子どもが色々な曲に触れるために作られたCDなんだとか。
このCDが、CDプレイヤーから吐き出されてこない。
消化不良かなんかを起こしてるのかもしれない。
CDの音を「声」とすれば、
色々な声に触れてるけど、消化しきれてない、ということなのかもしれない。
今の状況を聞いてると、
新しい職場に来たら、色々な人が、色々なことを言ってくるそうで
本人としては、受け止めようとはしてるんだけど
モヤモヤする、ということでした。
きっと、モヤモヤはしてるけど、どうしたらいいのかがわからない状態、
「自分はどうするのか」といった行動指針がない状態だったんだと思います。
人の意見は、千差万別。
人が100人いれば、100個の考え方があるんです。
色々な意見の中から、自分にはどれが合ってるのか、
自分はどうしていくのか、という決断は自分でしなくちゃいけなくて、
それが”主体性”というものなんだけれど
なかなかその主体性を持つって、大変なんですよね…。
以前、部活の後輩から、
「3人いる先輩たちが別々のことを言ってくるから混乱する、それならアドバイスなんて何もしないで欲しい」と
言われたことがあります。
本来であれば、自分はどの先輩の言っていることに賛同するのか
自分で決めていいのに、
その後輩は、それはできない、と言っていました。
全部の意見を聞こうとしてしまうそうです。
全員の先輩に良い顔をしたいんでしょうね、これ、、八方美人って言います。
プラスして、彼女はそれまで、「先生に言われたことをやる」という練習しかしてこなかったようで
自分で「言われたことを整頓する」という力は作られてなかったみたいでした。
***
夢を語ってくれた彼女も
この後輩と同じような状況だったのかもしれません。
新しい環境に入ったら、周りとも上手に付き合いながら
自分の大切にするものを守っていかなくちゃいけなくて、
どうしたらいいのか、という結論まで出せてない。
八方美人をしていたら、自分の気持ちがわからなくなっちゃったのかもしれません。
「どうしたらいいのか、誰か、教えて」という気持ちで、
セラピーに来てくれたのかもしれません。
けど、セラピーに来ても、多分、答えはないんです。
「人生で何を大切にするのか」「”どうして”それをやるのか」を言葉にするお手伝いはできます。
だけど、自分が望む世界を作るためには、
他人任せではなく、ひとりでも、自分で少しずつ前に進むしかないんだと思います。
とはいえ、それが一番大変なこと。
一人でやるって、孤独感もすごいあるし、
辛くなったら来てください。
一緒に考えましょう。