もうすぐ4月。

子供を産んで育休を取っていた友達で、4月から職場復帰をするという人が増えてきました。

 

やりがいを求めて仕事をすることには賛成なのですが、精神分析の理論からみると3歳児神話は神話ではなく、正しい理論なので、

度々、「0歳から保育園に預けちゃうなんて、もったいないなあ」と思ってしまうのも事実です。

 

3歳までの精神の発達は、その後のどの3年間よりもドラスティックで、その後の将来に影響を与えるものです。

そして、何が大切かといえば、母親とどれだけコミュニケーションをとったかです。

 

保育園から帰ってきたあとに、子供とたっぷり関わってあげられるのであればOKです。

ただ、多くのママは仕事でヘトヘトで帰ってきて、子どもはご飯食べさせてお風呂入れて寝かしつけるだけ…という人も多いんじゃないかと思います。

それではやっぱり子供の心は安定しません。

 

 

家庭の事情もあるだろうから、共働きで子供を預けるのは仕方ないけど、

どうして保育園に預けるの?と理由を聞いていると、

「小さいときから保育園に行けば、他の子との中で揉まれるから、精神的に強くなるかも」

という意見があります。子供のためにもなるでしょ?という意見。

 

1歳児がおもちゃの取り合いをすることで、我慢を身につけるだろう、と思っている人もいるようですが、

1歳のうちに我慢を学んでも、それは「順番を待てる」という安心感を持っているわけではありません。

実際、保育園でおもちゃを何度も奪われる経験している子は、おもちゃを取られても徐々に泣かなくなるようになります。

けど、それは精神的に強くなったわけではなく、ただ単に、諦めることを学んでいるだけなんです。

自分の欲しいものは、人に奪われてしまうものなんだ、泣いても誰も助けてくれないんだ、じゃあもう泣かなくてもいいや、という気持ちになってしまいます。

 

さらに、おもちゃを取られているのに泣かないでいると、「あら、貸してあげられたの、いい子ね~」と褒められることがありますよね。

「我慢をすると褒められる」という図式が頭の中でできあがると、褒められたいがために、「良い子」でいることを選らんで、反抗期のないまま大きくなります。

すると、必ず、どこかで反動が出てきます。

 

 

もうひとつ、

「友達がたくさんいるから楽しいだろう」という意見も聞くことがあります。

保育園に行っている0歳児は、やはり毎日過ごしている先生や友達のことを覚えています。

ただ、「一緒に過ごしている人間」という感覚なだけで、「友達」ではありません。

 

精神発達の上で「友達」という存在が必要になってくるのは、大体4歳くらいからです。

それまでは、平行遊びといって、

「友達がいるのはわかってるし、興味もある。けど協力はしない。」という状態です。貸し借りもなかなかできません。

たまに、1歳児とかが隣にいる子におもちゃを差し出すときがありますが、

本人的には「貸す」という概念ではなく、渡しただけという程度です。

 

なので、3歳くらいまでは貸し借りができないのは当たりまえだと思ってください。あまり友達と仲良くできなくても、4歳や5歳になったらちゃんと人間関係を学ぶようになります。

 

友達は何歳から必要なのか?

いつから友達がいた方がいいのか、というのは、本人が「友達と遊びたい」と言った時です。

早い子は3歳くらいで言うかもしれません。

それまでは、別に無理して友達と遊ぶ機会を作る必要はないわけです。(親と遊ぶことは重要です)

 

「0歳から子供を保育園に入れることは、子供にとってもいいことだ」という考えはおそらく、

預ける母親が罪悪感を感じないようにするために刷り込まれた知識だと思います。

そう思わなければ罪悪感を持ってしまう、というのも理解できるのですが…。

 

0歳にとって必要なのは、とにかく母親との時間です。特に足りなくなるのは、スキンシップでしょうね。

外で仕事をしていると、帰宅してから家事もしなくちゃいけないし、

なかなか子供と向き合う時間を作ることは大変だと思うんだけど、

母親とのコミュニケーションが必要なのは3歳までです。。

 

育休が明けて2年間。長いけど、、頑張って欲しいなあ…と思います。