今日は2014年3月11日。

東日本大震災で被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。

 

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地震、津波、原発事故。

3年経った今でも、まだまだ癒えない傷を抱えている人は、相当たくさんいると思います。

避難生活を余儀なくされている人もいるし、行方不明になって遺体の見つかっていない人だっている。

東京に住んでいる私には、どうやっても想像の域を超えない部分があると思うのだけれど、

津波の映像を見て、何人もの人が津波に流されてしまっただろうことを考えると

その恐怖はトラウマとしていつまでも残り続けるだろうな、と感じます。

 

そして、ご家族を亡くされたという方の悲しみについても計り知れません。

特に自分だけは無事だったという場合、残されたものの孤独感というのは心にぽっかり穴が空いて、動くエネルギーがなくなってしまうほどだと思います。

 

3年の間で、少しずつ前を向いていこう、と思えるようになった人が増えただろうとは思うけど、

一生懸命、苦しい時期を乗り越えている人たちの、悲しみの先には、きっと、

「亡くなった人の分まで生きる。」

という使命感が生まれているのでは?と思います。

 

タナトス(死の欲動)へと向かったエネルギーを、エロス(生の欲動)へと方向転換する。

 

その強さを持った方々には、本当に頭が上がりません。

 

ただ、その「生きる」が、ただ単に死の反対にあるわけではなく、「イキイキと」生きるというところまでに到達するには、

まだまだ時間がかかるかもしれないなあ、と思うんです。

 

 

昨年は「生きる」がテーマの映画がたくさん

ジブリ映画の『風立ちぬ』も、百田尚樹原作の『永遠のゼロ』も、2013年にヒットしたこの2つの映画のテーマは「生きること」。

 

両方とも、自分は生きるんだという、強い信念を持った男性が主人公でした。

 

この2つの映画がヒットした背景には、

大震災を経て、色々な人が「生きるとは何か?」を考えさせられているのかもしれません。

不幸にもなくなった人がいるなかで、残された自分達はどうしたらいいのかを考え抜いて、

「できることを、出来る人がやる」というエネルギーを生みだすこと。

 

そのエネルギーが、様々な人を魅了するんじゃないかと思うんです。

 

 

そして、日本人に、生への執着がじわじわと出てきているとなれば、

これからの将来、もっとイキイキと生きていこうじゃないか、という人が増えるんじゃないかなあと、

期待の気持ちでいっぱいです。

 

 

東日本大震災でお亡くなりになられた方には、心よりご冥福をお祈りします。

そして、残された方々が、明るく、自分が生きる意味を早く取り戻せますように。

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