以前、Eテレでやってた白熱教室で、「幸福学」というテーマが取り上げられていました。

その中で教授が言っていたのが、

挫折を乗り越えていくことで人は成長するんだけど、 挫折感とは、言い換えれば「不快感のかたまり」だとのこと。

 

そして、「不快感(disconfort)とは何か」をイメージ調査したところ、

多くの人が、「自分の内面にあるもの」だとイメージするという結果が出てきたそうです。

不快感というのは、身体の不調や、イライラした自分、というようなものです。

 

逆に、心地良さ(comfort)については、暖かいベッドとか、肌触りがいい下着とか、美味しいご飯とか、座り心地のいいソファとか、

外からのものを想像する、という結果がでたそうです。

 

そして、この外からのものを追求する行為には、どうやらキリがないらしい、ということもわかっていて、
満足することなく、求めてしまう、とも言っていました。

 

この結果から教授は、「幸福というのは、身の回りを心地良さで満たした先にあるのではなく、

内面の不快感をなくしていった先にあるんだよ」という結論を導きだしていました。

 

不快感(挫折)を乗り越えることで、人は幸福を感じるし、成長する、ということなんでしょうね。

 

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私はこのテレビを見ていて、「不快感を乗り越えること」というのが、まさに精神分析そのものだなあ…と思いました。

無意識下の葛藤を掘り起こして、どうにか自分の力で乗り越える。そうすることで、不快感を克服して、幸福にどんどん近づいていくんです。

 

たまに、精神分析が原因で昔のトラウマに目を向けてしまい、症状が悪化した、という人もいるのですが、

そういう人は、まだ壁を乗り越えられていないし、不快感を排除しきれてない人です。

 

不快感を排除しようとしたら、一度は触れる必要があって、やっぱり痛みも伴うんですよね。なので、精神分析を試してみたけど、乗り越える勇気がわかず、後ずさりしちゃう人も多くいます。

 

痛くても乗り越えよう、と思えるかどうかというのは、 幸福になりたいか、なりたくないかの違いかもしれません。

幸せになりたいのであれば、挫折や葛藤などの「不快感」をなくすため、どれだけ努力できるかが重要なんですよね。

 

私自身も、精神分析を勉強しているのは幸福度をあげるためなんだなあと、モチベーションの再発見ができて、とても晴れやかな気分になりました。

 

そして、幸福学と精神分析との繋がり。勉強になりました。