前回(レジリエンス)の続きで、カマスの話。
詳しくは、”カマス理論”とか、”カマス実験”とかで
ネット検索をしてみると出てくると思いますが、
こんな話。
カマスが入っている水槽に、透明なガラス板を入れて、カマスがいる部屋とそうでない部屋の2つに仕切る。
カマスのいない部屋にエサになる小魚を入れておくと、
カマスはそのエサを取ろうとするたび、ガラス板にぶつかってしまう。(ガラスが透明だから見えない)
そうするうちに、「あー、あっち行ってもなんかにぶつかるだけで、小魚食べられないんだな…」とガラス板の存在を学習する。
こうなってしまったカマスは、その後でガラスを取り外したとしても、エサには近寄らなくなる。
カマスが本当にそうなのかはよくわからないけど、
学習性無気力というのは、こうやって起こります。
学習性無気力と言えば、カマスの話よりも、
飼いならされてしまったサーカスの象が、
本気を出せばちぎれるような細いロープで繋がれてても
逃げださないという話の方がわかりやすいかもしれません。
「あー、自分ってこれやってもどうせダメなんだな。じゃあ、もうトライするのもやめよう」
となってしまう心理のことですね。
さて、問題は、この学習性無気力の状態に陥ってしまった場合、
その状態は一生続くのか、それとも、
もう一度トライできるようになるのかどうかです。
実は、カマスの話には続きがあって、
何か工夫をすると、そのカマスはもう一度エサを取りに動き出すといわれています。
どんなことだと思いますか??
それは、こんな話。
ガラス板を取り外したあと、別のカマスを1匹入れてみる。
そうすると、そのカマスは一直線にエサに向かう。
学習性無気力を感じていたカマスも、それを見て
「あ、エサ食べられるんじゃん」と察して、自分もエサに向かうようになる。
この話を、ポジティブ思考とネガティブ思考にあてはめて考えると
興味深くありませんか??
***
小さい頃から「そんなことやっても、あなたには無駄よ」と言われて育てられたり、
「どうせ無理なんだから、やめておきなさい」と言われ続けていると
実力を発揮しなくてはいけない場面になって、
「どうせ自分は無理かもしれない」と踏ん張りのきかない人間になったりします。
かなりのネガティブ思考ですよね。
カマスの話を参考にすれば、
こんなネガティブ思考な人がポジティブになるには、
ポジティブな人が近くにいること
が大切になります!
一人でもネガティブな人がいると、そちらに引っ張られてしまいますから、
できるだけ、周りにはポジティブな人しかいない、
という状況がいいかもしれませんね。
きっと、細いロープで繋がれているサーカスの象も、
連れてこられたばかりの象がロープを引きちぎるところを目の当たりにすれば、
「私にもできるかも…」と思って逃げ出すかもです。
ネガティブ思考で育った人は、
ネガティブ思考の人同士で過ごしている方が気が楽です。
むしろ、ポジティブな人を見ると
「楽観的で、後先も考えずに、バカみたい」
と思う気持ちがあると思います。
確かに何も考えていないというのは問題なのですが、
何も考えていない ≠ ポジティブ
というわけでもありません。
じゃあ、ポジティブってなんぞや?という話にも派生しちゃいますが、
それはまた別の機会に書きますね。
ネガティブな人間が、ポジティブな人と一緒にいるだけで
すぐに完全なポジティブ思考になれるわけではありませんが、
「ああ、あの人だったらこう言いそうだな」と思えるだけで
全然違います。
ぜひ、ポジティブな人とだけ付き合うようにしてください。
周りを見渡して、ポジティブな人が全然いない…と思った人、
ぜひ私のところに来てください^^
ポジティブさ、おすそ分けしますよ!
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