私、TEDが大好きで。

NHKのスーパープレゼンテーションを毎週ビデオ撮ってみてます。

毎回毎回、その道のプロフェッショナルが話す内容には、
必ず精神分析に繋がっている真理が詰まっていて。

共通点がたくさんあるんです。

きっと、学問というのを突き詰めると、すべては見えないものの力に繋がって、
その力というのは、潜在的な、大衆の無意識が動かしているんじゃないか、って思ったりする。

先週は、開発援助コンサルタントのアルネスト・シローリさん。
プレゼンタイトルは「人を助けたければ、黙って人の話を聞け!」

彼は、経済学者・シューマッハの言葉を引用して、

“If people do not wish to be helped, leave them alone”
(助けられることを望まない人は、ほおっておきなさい)

と言っていて。

そして、自分の主張でも、

人を助けたければ、その人が何を欲しているのか聞く必要があるし、
人の話を聞くためには、自分が静かにして聞いていないと話し始めない、と言っているんです。

実際、私も「この人にはこれが必要なんだろう」と推測でやったことが、
なんの助けにもなっていない、光景を目の当たりにすることが多いです。

たとえば、思春期の子供について悩んでいる親御さんからの相談。

「親として子供に何かしてあげたい」って思って色々世話を焼くんだけど、

子供は「そんなこと頼んでねーんだよ!」と反抗するんです、と。

「どうしたらいいのかわかりません」と。

こういうとき、「親に向かって何てこと言うんだ!」と逆上しがちな人もいるんですが、

ここは、シューマッハさんの言うとおり、
「助けられることを望まない人は、ほおっておきなさい」を思い出して、対応したいところ。

ただ、親としてすべきことは、完全に放置するのではなく、暖かく見守ること。

そして、「助けて」と頼りにしてきたときには、全力で手を貸すこと。

子供に声をかけるのであれば、

「頼りたいときはいつでも頼っていいんだからね」とか、

「何かしてほしいことがあったら言ってね」とか。

それだけでいいんです。

シローリさんも、そうやって発展途上国を支えてきたようです。
まさに、発展途上国の父ですよね。

「帰ってきたければいつでも帰っておいで」

地元を離れるときに、親からそう言われて、感動した記憶はありませんか??

親が見守る態度を貫くと、子供は申し訳なさを感じて、いつか恩返しをしようって思うようになります。

逆に、子供に頼まれてもいないことをやり続けた場合、子供は感謝することを覚えません。
そして、親は「いつもやってあげてるのに」とストレスをためた挙句に、「恩知らず!」と叫んでしまうんですよね。

こうなったら、親子の溝は深まるばかりです。

見守って、相手が頼りにしてくるまで待つ。
それが、シローリさんが叫ぶ「黙って人の話を聞け!」ってことです。

経済学の世界でも、親学の世界でも、国際援助の世界でも、
スタンスが共通しているのって、なんだかとっても面白いでしょ^^

見守る忍耐力。子供が大きくなるにつれて、養っていきたいスキルだなあと、ふと思いました。

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今日も読んでくださってありがとうございました!
明日も良い1日を!