新年度が始まって約1カ月。

 

最近、育休明けで4月から働き始めた友達から、

「ここぞという時に限って、子供が熱を出す」という話を聞きました。

 

こういう話を聞くと、子供ってすごくよくわかってるんだよねって思います。。

というのも、熱が出るなんて「お母さん、仕事に行かないで」という無意識の表れだと思うからです。

アドラー心理学の「目的論」から考えてみると、

子供が熱を出す目的というのは、熱が出る→介抱してもらう必要がある→母親ともっと一緒にいられる

という、母親の愛情をもっと受けることにあるんじゃないかと考えられます。

この、病気になることでなにかメリットを得ようとする無意識の働きのことを、疾病利得と呼びます。

 

 

お母さん自身は、仕事に行ったって毎日帰ってきたあとに愛情注いでるし!って思っているかもしれないのですが、

子供からしてみれば、満足しきっていないのかもしれませんね。

 

育休中は、頭の中が育児と家事で100%だったのに、職場に復帰をしたとたん、思考回路の半分以上を仕事に持っていかれますよね。

いくら子供がかわいいとは言え、関心度合いは若干減っているし、子どもはそれを敏感に感じ取っているのかもしれません。

 

私、昔、保育園で働いてた時があったのですが、

預かってた子供が高熱を出しちゃって、 「すぐにお迎えにきてください!」と緊急なお呼び立てをしたものの、

ママが到着するころには少し熱が下がってる、という話がよくありました。

今考えれば、「ママに電話したから、もうすぐ来るからね」と伝えることで、心が満たされて熱が下がったんじゃないだろうか、と思うんですよね。

 

小さな子供は声で伝えることができない分、余計、身体を使って示しているのかなあ…と。

喘息とかも、ヒューヒュー咳き込んでても、ママに「大丈夫?」って抱き締められると苦しいのが止まる、という子供は多いみたいだし、

 

子どもの病気って、きっと、声にならない心の声なんです。

 

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なので、もし子供が熱を出した場合は、できる限りそばにいてあげてください。

難しいと思うけど、熱を出して辛い時にもママがいない、という状況が重なると、

子供は、「僕はママにとってあまり重要じゃない存在なんだ」と認識していく可能性があります。
そして、子ども自身も自分を大事にできず、自分の価値や存在に自信を持ることのできないようになってしまうんです。

 

今、社会は、女性を職場復帰させるために育休制度や時短制度など、いろいろな制度を整備しようとしているけど、

 

私個人的には、子供が病気になった時くらい、会社に出勤せず、自宅勤務ができるような風土が作られていけばいいのになあ…と思います。