前回少し取り上げた、口唇期(『指しゃぶりがとまらない』を参照してください)ですが、
その時期に子どもにとって必要なのは、母親とのスキンシップです。
ベビーマッサージの重要性も認められてきているし、「スキンシップが大切ですよ」というのは、最近のママなら知っているのではないかと思いますが、
「抱っこし続けると、抱っこ癖がつくからダメ」という考えは、古臭くて間違っているものという見解が、ようやく広まってきました。
「抱っこしてほしい」と子どもが言っている間は、必ず抱っこしてあげると、子どもは愛情を感じます。
逆に、抱っこをしてほしい時にしてもらえないと、大人になってから抱っこしてほしい欲求が出てくる人もいるので注意です。
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無意識の話をしますが、肌というのは、自我と社会との境界部分です。
生まれたばかりの赤ちゃんは、胎児の頃のように、お母さんと一心同体だと思っています。
どこをどう情報が伝わってるのかはかなり不思議なのですが、
お母さんがイライラしてれば赤ちゃんも泣くし、お母さんが笑っていれば赤ちゃんも笑います。
そんな風に、まだまだ母子は分離してない状態なんですよね。
赤ちゃんの頃にスキンシップをするというのは、肌に刺激を与えるいうことです。
すると、赤ちゃんは、自分の身体の色々な部分に気付くそうです。
そして、未分化の状態から、分化して、自分の皮膚が面している社会は、自分の外にあるんだ!という概念を獲得します。
スキンシップをもっともっと続けると、その境界線がはっきりくっきりとなってきて、見えないバリア(みたいなの)が出来てきます。
バリアを作ることができたら、自分の内面、自我の基盤を強めることができるんですよね。
そして、自我がしっかりしていると(自分を持っていると)、身体的にも精神的にも、社会からの攻撃から、自分を守れるようになります。
そうすれば、大きくなってからも、社会でのストレスを受け流せるようになって、胃腸も荒れないし、肌だって綺麗になります。
逆に言えば、皮膚の弱い人、アトピーの人、というのは、小さい頃のスキンシップが足りなかった可能性はある、ということです。(それだけが原因ではないですが)
それだけ、母親の手の力ってすごい影響力を持っているんですよね。
小さい頃にスキンシップが足りなくて肌が弱くなった人については、大人になってからでも誰かにスキンシップしてもらうと治ることがあります。
そんな馬鹿なことあるか、と思う人は、たくさんいるだろうけど、、信じて実践する人にしか奇跡は起こらない、という相場が決まっています。
信じるも信じないも、あなた次第・・・(苦笑)
なので、子供がアトピーだ、という場合は、スキンシップをしっかりしてあげてください。恋人や妻や夫がアトピーだ、という場合もしかりです。
実際、アトピーの子供を持つお母さんって、あまり人とベタベタするのが好きじゃない、という人も多い気がします。
子供に触れる時はせいぜい薬を塗ってあげるくらい、っていうのは、少なすぎます。
痒がったら、「かいちゃダメ!」と言うよりも、子供が満足するまで、さすりさすりしてあげてください。
徐々に徐々にですが、時間を増やすことで確実に綺麗な肌に近づくはずです。
臨床例を見ていると、
歩き出すくらいまでの赤ちゃんは、お母さんに 24時間べったり、ずっとスキンシップをしてもらえる、という状況が「愛情100%のデフォルト」だと思っているようです。
24時間べったりというのは中々難しいことだと思いますが、
「抱っこ~!」と言われたときぐらい、ちゃんと抱っこしてあげてください。そして、それができるように、心に 余裕をもって生活したいところです。