30代女性のクライアントさんの、夢分析の話です。
まずは夢の内容ですが、
自分ではない女性がリストカットをして出血をしていて、
体中の血液が流れ出て、あたりが血の海になっている
という夢をみたそうなんですね。
血がどばどば出ている夢なんて、おどろおどろしいし、
「絶対、これは何か心理的にあるんじゃないか?!」と
感じて報告をしてくれたんです。
彼女になにがあったのか…
夢から分析を試みました。
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まず、夢分析では、状態よりも動きに着目することが多くて、
今回の場合、「血の海」というよりも、「血が身体から出ている」というところに着目してみました。
出血しているわけです。
「出血」に対するイメージは個人個人で違うので、
「出血から連想するものってありますか?」と聞いてみることに。
すると、彼女は面白いことを言い始めました。
「出血といえば、『出欠をとる』の“出欠”が思い浮かびました」と。
「出欠ってなんですか??なんかエピソードあります?」と聞くと、
彼女は小学校の教師をしていて、1時間目を始める前に出欠表を書くそうなんですね。
ある日、担任をしている2年生が、その出欠表を覗き込んで、
「どうしてここには二重丸がないの?」と聞いてきたんだそうです。
「この表には、二重丸も花マルもないのよ」と答えたそうなのですが、
「なんでこの子は二重丸って言ったんだろう…って、とても不思議で記憶に残ってるんですよね」とのことでした。
さて、リストカットの夢は、どんなことを示唆しているのか、
ちょっと考察を加えてみます。
***
精神分析は、言葉の世界を非常に大切にします。
特に、夢の中では同音異義語が化けて出てくることがよくあって、
「意志」が「石」という映像になって出てきたりするんですね。
今回は、彼女がイメージした「出欠」という文字に着目します。
これって、
出すことが欠けている
とも読めますよね。
何を出すのかがまだはっきりしないまでも、
出していないもので一番多いのは、
「言いたいことを言い出せてない」ということです。
出欠を「出すことが欠けている」と解釈すれば、
彼女の言った「二重丸」というワードにも繋がりが見えてきて、
きっと彼女は、「出すことは本来は二重丸だよな…。けど、今の私には欠けているのよね」という無意識を持っていたんじゃないかと解釈できるんです。
そんな分析結果を伝えると、
まさに、自分の言いたいことが言えなくなってきたことを痛感している、と言っていました。
「何が言えないの?」と聞いてみると
「SNSを見ていると、友達が子どものことを投稿する機会が増えて、楽しそうな感じがする。」
「一方で、私は仕事ばっかりだからあまり投稿できる話題もないし、仕事の内容はなかなかSNSには書けないし、自分のことを話すネタがない。」
と教えてくれました。
「あなただって一生懸命お仕事頑張ってるのにね」
と言うと、
「仕事を頑張っていても、SNSではそういうこと書けないし、誰にも褒められなくて辛い」という愚痴がどんどん流れだしてきました。
隠れてた欲望は「私だって自分のことをみんなに知ってもらいたいし、いいね!ってされたい!」という気持ちだと思います。
私は彼女がどれだけお仕事を頑張っているのか話を聞いているので、
お友達の代わりにはなれないかもしれないけど、
心の底から「いいね!」を伝えました。
セッションを終えて帰られることには、少しすっきりされていたようです。
彼女の愚痴(ぐ” 血”?)は、出すことが重要だったんですね。
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夢の中で血が流れているからと言って、
そんなにものすごい心労を抱えているわけではないときもあります。
小さい悩みが勃発していることもあるので
もし気になる夢があれば、ぜひ分析を受けてみてくださいね!
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