(前回の続きです)
前回の記事リンクはこちら:夢分析:子供を肩車する夢①
前回、「肩車することを、友達に止められる」という夢の話をしていました。
「肩車をする」という夢には、普遍的な意味合いがあって、
「支配する」というイメージがあるそうです。
これは日本人独特なものだとは思いますが、
昔から「肩」というのは、様々な慣用句に使われているとおり、
人のポジションや状態を表すことが多いんです。
肩身が狭い
肩を並べる
肩で風を切る
肩たたきにあう etc…
「肩車」についても、実際に肩車をするというポジションから、
人の肩の上に乗って、その人を支配するイメージが、言葉にくっついているのだと思います。
確かに、私個人的なことを言えば、
小さい頃、父親に肩車してもらっているとき、
自分が父親をコントロールしているような錯覚を抱いていたような気がします。
さて。
肩車=支配 だとすると、
葛藤のテーマは、「支配することを禁止された」ということになります。
”支配”というと言葉がきついですが、、
わかりやすく言えば、「言うことを聞かせる」とか、「言っていることをやらせる」とか、
要望を伝えて、叶えてもらえるという状態も、支配の一部になります。
そう考えると、
親から
「お小遣いあげるから、買い物行ってきて」とか
「塾に行かせてるんだから、きちんと勉強しなさい」
とか言われるというのは、「支配」に当たります。
とすると、「親が子どもを支配している」状況って、結構多いですね。
彼女のテーマは、「支配が禁止されている」です。
“自分の言うことを聞いてもらいたい”という気持ちがあるのに、
それを禁止されたということ…
「あなたには、そんな状況がありますか?」と聞いてみると、
よくよく話を聞いてみると、
実家に帰った際に父親と話をしていた時、
「父親がこっちの言い分を全く受け入れてくれなくて、悩んでいた」
ということがわかりました。
「○○してほしい」と伝えても、
「いーや、それはダメだ!」と頭から否定される。
彼女は小さい頃から、わがまま言っても叶えてもらえないとか、
「わがままを言わないのが良い子」というように育てられて、
ずっと、自分のやりたいこととかは言わないで我慢してきたようです。
お父様と喧嘩をした原因を具体的に聞いていくと、
「お正月に友達と海外旅行に行ってカウントダウンをしたい」というのを父親に伝えたら反対されたということでした。
彼女としては、
「仲の良い女友達と海外旅行に行ける機会なんて、今後そうないかもしれない…」
と感じていて、
お父さんとしては
「お正月くらい、家族水入らずで家で過ごすべきだ」
という言い分だったそうです。
どちらも、「○○したい」という欲望がありますよね。
彼女は友達と過ごしたい。父は家族で過ごしたい。
日本では「家」を重視する家庭は多いですが、
だけど、「父親だから」という権威だけで、
子どもの欲望に反対すると、子どもの欲望を抹殺することになってしまいます。
また、心理学的な論理から見て、
心が健康的で、主体的を持ってキラキラと生きていくためには、
親にも縛られず、自分の欲望を叶えていくことが大切、と考えられています。
ということで、
セラピーでは、お父さんの期待にこたえたいか、友達と思い出を作りたいか、
どちらを選んだら、自分の気持ちが満たされるのかを考えるコーチングを行い、
結局彼女は、今年のお正月、友達と海外旅行に行きました。
ただ、その後、
「お父さんは寂しかったんだと思う」と気付いた彼女は、
お正月に実家に帰らなかった代わりに、
4月にご両親を温泉に連れて行ってあげる約束をしたそうです。
他人を喜ばせてあげよう、と思えるのは、
自分の欲望を満たしてから、なんですよね。
社会のルールや常識、親の期待に沿って生きていると、
概して「自分の欲望は何か?」というのを忘れてしまいがちです。
ルールを破ってもいい、とまでは言いませんが、
社会のなかでどのように融合していけば自分の欲望を叶えることができるのか、
コーチングをしながら見つけていくことは
その後の人生を数倍キラキラとさせるものだと思います。
———————————————
【嶋田恭子の 精神分析コーチング】
7日間のメールセミナーを始めました♪
「精神分析で、無意識をポジティブに書き換える方法」
1日1通、精神分析のことについてメールをお届けします。
全て読んで頂くと、なんとなく精神分析とはなにかがわかると思います。
セミナーの最終回に、読者様限定オファーも用意しています。
登録は無料ですので、ぜひ読んでみてください!
↓クリックすると登録画面に移行します。
Pingback: 夢分析:子供を肩車する夢① | 夢分析の話 | 女性のための精神分析コーチング Kokoro-Integrate