小さい時、おばあちゃんやおじいちゃんから、
「言霊を大切にしなさい」って言われませんでしたか?

私は小さい頃、

「ありがとう」、「おかげさま」という言葉を、
意味がわからなくて、実感がなくても、口に出すことが大切…だと教えられたことがあります。

「ありがとう」「おかげさま」って自分が思っていなくても、
言い続けていることで、
気持ちは後から付いてくるし、実際にポジティブなことが起こるという考え方ですね。

これが言霊というものなんだと思います。

小さい頃にはよく理解ができませんでしたが、
今は基本的に、この考え方には賛成です。

心理学的にみても、心の中にある言葉が、
ネガティブなものより、ポジティブなものが多い方が、健康でいられるのは事実です。

心配するような言葉を口にすると、その心配事が実際に起きてしまう

ということもよくあることです。

だけど、実は、「言霊」にも注意が必要だと感じています。

例えば、こんな話をしましょう。

ある女の子が、友達にいじめられていました。
仲間に入れてもらえず、空気のように扱われて、持ち物には落書きをされたり、隠されたり。
自分から話しかけても無視される、という日々が続きました。

首謀者はAちゃん。小さい頃からよく遊んでいる幼馴染でした。

彼女は、家に帰ってから、働く母親の代わりに子守をしてくれていた
おばあちゃんに一生懸命に話します。

「Aちゃんはとっても意地悪」
「Aちゃんなんて、背も小さいし、私より足も遅いのに、なんで私が嫌がらせをされるの?」
「Aちゃんなんて…」

この時、おばあちゃんはこう言いました。

「言霊といってね、人の悪口は言わない方がいいのよ」

「悪いところには目をつぶって、いいところばかりを見るんだよ」

***

さて、何が問題だったでしょう…?

・・・

それは、おばあちゃんが、Aちゃんの苦悩を一切受け止めてあげていないことです。

言霊を信じていれば信じているほど、こういう対応をする人は多いと思います。

特に人生経験の豊富な人の方が、こういった思考に辿り着いていることが多い気がします。

だけど、子どものうちは、まだそういったことがわかりません。

つらい気持ちを言葉にしたのに、

「それはダメ!」と禁止されてしまうと、

苦しみを、心の奥底にしまうしかなくなってしまいます。

そうして、心の奥底にしまった苦しみは、
無意識の中で「私が悪かったのかな…」という罪意識に変換されます。

ここから自分を褒められない無意識(=自己肯定感の低さ)へと繋がってしまうのです。

***

子どもに限らず、大抵の人がつらい気持ちを口にするとき、

「そうだね、つらかったね」という”受容の言葉”を待っています。

誰かがしんどそうな気持ちを口に出したら、

アドバイスよりも、まずは「そうだね」と言うことが大切。

まずは気持ちに寄り添うということを忘れずにいたいと思っています。

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