かなり興奮しておりますが、、素晴らしい出会いをしてしまいました!
この本!!
岸見 一郎、古賀 史健 著
『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』
私が「これぞ真理」と信じているアドラー心理学が、かなりカジュアルな本になりまして。
「人生を変えたい」というと大げさだけど、自分を成長させたいとか、もう少しこういう性格だったらいいのにな、と思っている人には、ぜひとも読んでもらいたい一冊。
アドラー心理学に関することを、先生が青年に教えていく会話形式になっていて、
小説仕立てで、とても読みやすいし、掛け合いがとてもナチュラルでわかりやすい。
この本を見かけたのは、駅ナカの小さな書店。ビジネス書ランキング1位になってたんです。
最初は、そこら辺に溢れてる自己啓発本だろうなとしか思ってなかったんですが、
よく見たら、なんと、帯に伊坂幸太郎からの推薦があって。
伊坂幸太郎の信者としては買わざるを得ない…と思い、手にとってみたんだけど
いやあーー、正解でした!
出会いに感謝。
それくらい感動してます。
実は、アドラー心理学は、私の考え方のベースになっている理論。
夢分析をして、本人の無意識を探った後、
アドラー心理学を用いて、じゃあこれからはどうやっていくか、という方向付けをする。
フロイト・ユングの精神分析だけだと、過去にばっかり目を向けてしまって
前に進めない人が出てくるので、
アドラーの理論を導入して、過去の経験が原因であなたの価値観は作られているけど、
これからは「今、ここ」を生きようね、というアプローチを行う。
フロイト、ユング、アドラーという、 心理学の三大巨頭のどの論理が欠けてもダメだと思いつつ、セラピーを行っています。
アドラーの目的論
普段、色々な人に精神分析を紹介していると、
フロイトやユングの、無意識の中にトラウマがある場合、見た夢を持って分析していくという アプローチは、結構みんな理解しやすいんだけど、
アドラー心理学の「目的論」の話は、どうしても信じてもらえないことがあるんですよね。
「それは違う」とか、「うさんくさい」とか、ものすごい反発を示す人がいます。
それを、今までは「わかる人だけがわかればいい」と思っていたのだけれど、
この本を読んで、こういう風に言えば伝わるんだ、というのが少し掴めた気がします。
『嫌われる勇気』の中では、反発が来なそうな事例が選ばれているんだろうと思うけど、
この目的論は、全ての事象で使える、というのが私が教わってきた論理です。
例えば、病気。
寝たきりの病気になるような人は、アドラー心理学の目的論から言えば、「寝たきりになることによって、何かメリットを受けている」ということです。
それは個人個人によって違うんだけど、よくあるのは、「寝たきりになることで介護という無償の愛を受けられる」メリットを得たいという場合です。
なので、寝たきりになる人の無意識には、「介護されたい」、「世話をされたい」、「甘えたい」という言葉が眠っている可能性が大いにあります。
そして、無意識の葛藤というのは、その欲望が抹殺されてきた結果なので、
きっと小さい頃に甘えてきてなくて、もっと甘えたかった人だったのかなと思うんです。
小さい頃に甘えられなかった人は、大人になっても甘え方がわからないという人が少なくありません。
普段から素直に甘えらる人であれば、 葛藤が積み上がることはありませんので、病気を使って「甘えないといけない状況」を作る必要はなくなるんです。
こういうことを言うと、「じゃあ、甘えられない人はどうしたらいいの?!」って言われます。
それは、身近な人に少しずつ甘えるしかありません。。
甘えられない人が甘えるって、相当ハードルが高い気がするんだと思いますが、
そこに必要なのは勇気です。
ゆえに、アドラー心理学は「勇気」の心理学とも呼ばれています。
真理を学んだ上で、たくさんの人が勇気を出して行動していけたら、健康な人が増えるのに…と思うのですが
この本がもっともっと有名になって、アドラー心理学が色々な人に知れ渡ればいいなあと思っています。