結婚できない女性の中には、母親から、

「母親をさしおいて幸せになるな」
「私を置いて嫁に行く気なの?!」

なんてことを、それとなく言われている人がいます。

そして、母親のせいで結婚ができない、と思っている人も多いです。

 

子供の結婚を阻む母親というのは、概して、

子供を自分の所有物みたいに思っているから、手放すことができない人達。

自分の感情が一番で、子供の感情は自分と同じだと思い込んでいる人達。

子供を子供らしく生きさせないで、自分の都合で振り回す人達。

です。

 

そんな親を「毒親」と呼んでいます。

この「毒親」は、一言でいったら自己愛性パーソナリティ障害の人。

自己愛性パーソナリティー障害(自己愛性人格障害)とは、過剰な自己愛を持っている人のことです。自己愛者とも言います。

 

この自己愛者、精神構造が健全でないとはいえ、社会にはたくさんいます。
普通に社会生活を営んでいるし、高所得層の人だっています。

自分がそうかも、という自覚はほとんどないと思いますが、

「ちょっと自己中な人」「わがままな人」は危ないです。

そして、そういう人の周りには必ず自己中を許してくれちゃう人がいますので、うまく生きられるようになっているんです。

 

自己愛者とは?

自己愛者はどういう人かというと、とにかく自分の評価が全てな人です。

「自己愛を命がけで守る」と言っても過言ではないほど、自分の評価が危ぶまれる時には、激昂して、相手を罵倒します。

心の奥底に自信がないばっかりに、大きな声で威張ったり、相手を攻撃するようなことを言って

「自分は特別なんだぞ!」というのをしきりに強調したがるんですね。

 

なので、こういう人が母親になった場合、子供は悲惨です。

その母の評価を上げるためだけに生きることになるからです。

 

例えば、運動会で1位を取らないと家に入れてもらえないとか、受験の時に親の意向に沿う学校しか行かせてもらないとか、就職すら親が口を出してくるとか、

親の気に入るような行動をしないと怒られるというのが日常茶飯事だった人は

おおかた、毒親の元に育った人です。

 

こういう自己愛者のもとで育った人は、確実にアダルトチルドレンになります。

そして、毒親の子育てしか知らないで育ったアダルトチルドレンは、そのままでいたら、自分も毒親になってしまいます。

 

なので、「うちの親、毒親かも」と気付いた人は、必ず、連鎖を止めてください!

連鎖を止めるには、まず、子供はもたない、という選択もありだと思います。

世の中は少子化対策頑張ってますが、知識を持たないまま親になった人が、アダルトチルドレンを増やしてしまえば、 連鎖はどんどん繋がります。

親になる自信がないのであれば、親にならないでもいいじゃないですか。子供がいなくても幸せになる道はいくらでもあるんです。

 

もし子供を持つのであれば、ぜひ知識を蓄えて、子育てをしていってほしいなと思います。

 

ステップとしては、

1、親とは離れて暮らしましょう。

同居をしていると、いつまでも親の自己愛に振り回されてしまって、疲弊してしまいます。

経済的なサポートも断ち切りましょう。

 

2、必ずしも、親の子育て=愛情 100% ではない、というのを理解しましょう。

毒親は、「愛情があるから」とか「あなたのためを思って」とか言いながら、子供の欲望を抹殺することがあります。

しつけという名目で、虐待をしているのと同じような構造です。

 

この構造を断ち切ること。それが一番大事です。

 

本来、「親がしてくれたことに感謝すべき」という文化背景もあるし、

アダルトチルドレンの人は、「自分は愛されて育てられたのだから、子供を愛する自分も親と同じことをすべき」という概念にとらわれている人が多くいます。

 

自分が親にされて嫌だったものを、「それも愛情があるから」という歪んだ価値観で、自分の子供にも同じ事をしてしまうんですよね。

毒親の連鎖を断ち切るためには、

「親は心が病んでいたんだ」「親も無知だったんだ」と理解をします。

 

3、どのような子供に育ってほしいかを考えて、どのような子育てをしたらいいか、少しでも勉強しましょう。

世の中、色々な教育論がありふれています。

見ていると、どちらかといえば、理論ベースよりも、経験論ベースの教育論が多い気がします。

どちらを信じるにせよ、子供の可能性を狭めるも広げるも親次第。

 

よく、子育てに正解はない、と言いますが、

親が子供をコントロールすることが間違っていることは明らかです。

 

自分がしていることが、本当に子供のためなのか、自分のためなのか、見極めつつ子育てをしてもらいたいところです。

 

4、小さい頃から我満してきた欲望を解放します。

アダルトチルドレンは、小さい頃からやりたいことを親に止められてきていて、欲望を無意識の奥の奥に封印しています。

「何か買ってほしい」といえば、「そんなのお金がもったいない」とか、

「これやりたい」といえば、「そんなのダメよ」と。

そういう無意識の奥に押さえ込まれた欲望は、年を取ってから無意識の葛藤になって、心の病になることもあります。

「やりたいことをやる」という主体性が、一番人生を輝かせることだと思っています。

 

 

どうしていいのかわからない場合は、心理職の人を頼るのも一手です。

アダルトチルドレンや、毒親に関してはたくさんの本が出ています。どんどん読んで、一人の人間として強くなってください。