アメリカの心理学者、Dan Neuharthの著書”If You Had Controlling Parents”では、
機能不全家庭について以下のように説明が出ています。

健全でない親の8つの兆候:

1、条件付きの愛情

2、人間性を尊重しない

3、発言の抑圧

4、感情の強制

5、嘲笑

6、過大なしつけ

7、内面の否定

8、社会との結びつきがない

この8つをしていない親=健全 だとすると、
健全な親と認定してもらえる人たちは、親の数の半分に満たないかもしれません。

それは、周りの家族を見ていても感じます。

ただ、この8項目の兆候を持っている親を不健全度100%だとしたら、
恒常的に不健全な状態が続くわけでなければ、まあ、まだOKだと思うけど、、

8項目のうち、やってしまっていることが多ければ多いほど、
(不健全度が100%に近いほど)

子供がアダルトチルドレンになるリスクが高まります。

したら、項目別に具体的に見ていきましょう。極力虐待場面以外の、よくありそうな場面を拾ってみました^^

自分が生まれ育った環境や、今までの子育ての中で、
こういった場面、ありませんでしたか??

1、条件付きの愛情

まずこれは、「○○したら、抱っこしてあげる」とか、
子供が親にしてほしいことに、条件を付けてしまうことです。

勉強もそうですね、「テストで○○点とったら、好きなもの買ってあげる」というのも条件付き。

2、非尊重

これはもう、虐待に近いですね。
「あんたなんて本当は産むはずじゃなかった」
「あなたが生まれなければ結婚しなかったのに」など、存在自体を尊重してくれない親は、危ないです。

3、発言の抑圧

子供の発言を遮ること、何も言わせない空気を作ることなどがこれです。

「ママー、あのねー」と子供が一生懸命何かを言おうとしている時に
「何?忙しいから後でね」と制するのも、

「うるさいから黙って!」とヒステリックに言って、子供に恐怖心を植え付けるのも抑圧です。

この状態が続くと、子供は、何も言えない子、あまり感情を言葉にしない子、
我慢しすぎる子になる可能性があります。

4、感情の強制

例えば、無理やり旅行に連れ出されて、
「旅行は楽しいだろう~」と感情を押しつけられること。

そしてさらに最悪なのは、「楽しくない」と本音を言えば、
「せっかく休みの日に連れてきてやっているのに!!」と逆ギレする親。

他にも、「お母さんの作った料理、美味しい?」と子供に聞いて、
反応が悪かったりすると、

「せっかく作ってあげたのに、もう食べなくていい!!」と起こる親。

たまにいませんか…??

5、嘲笑

日本は文化的に、人前では謙遜をして「うちのはバカだから…」と
自分の子供をけなすことがあるんだけど、

それを、「お前は、本当にバカだなあ!?」というように、
本人に言っちゃあダメです…。

褒められずに育った子供は、自己評価が低くなって、
自己肯定感(私ならできるという感覚)を持てない大人になってしまいます。

大きくなれば「謙遜」というのがわかるようになるけれど、
小さいうちは、「君はすごいね~」と褒めて褒めて褒めまくってください!!

6、過大なしつけ

人様に迷惑をかけないようにと、しつけをしすぎて、子供を委縮させてしまっている親御さんをたまに見かけます。

ご両親は、他人に馬鹿にされないように、と必死なのはわかるのですが、、
子供は子供らしくが一番。

マナーというものがある、という感覚さえ身につけさせてあげれば、
大人になるにつれ、社会で揉まれてマナーを身につけられるようになります。

7、内面の否定

「非尊重」と少し似ているけれども、存在を否定されるようなものなので
こっちの方がひどい。

「お前はクズだ」「なんて嫌な子なの?!」と言われて育つようなものです。
そんな風に言われて育って、まっすぐ育つ方が不思議です。。

8、社会に対する機能不全、または社会からの孤立

親がアルコール依存症、ギャンブル依存症のために
社会生活をしていないような状態だと、

「社会性」というものがわからなくなってしまいます。
教える人がいないんだからしょうがないですよね。

すると結局は、大人になって社会から孤立してしまうようになるのです。

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1回や2回は身に覚えがあるんじゃないかと思うのですが…。

ただ、1回、2回程度なら、大丈夫。
恒常的に不健全な行動がある、というのはリスクでしょうね。

子供に手を上げなければ「身体的な虐待」とは言わないけど、

言葉で制して、子供が子供らしくいられない環境を作ってしまうことも、
虐待するのと同じくらい、愛のない行為だなあ、と思うのです。

親だって人だからしょうがないこともあるけど、

少しでも多くの子供がハッピーに過ごせますように。