毎週金曜にEテレで放送されている白熱教室シリーズで、
『心と脳の白熱教室』というのが放映されていて、
昨日が最終回でした。
(きっといつか再放送されるかと思いますので、ご興味ある方は見てみてください!)
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/personality/150814.html
イギリスのオックスフォード大学、
エレーヌ・フォックス教授は脳科学の研究者で、
脳には楽観脳と悲観脳がある、というのを紹介しています。
そして、最終回のまとめでは、次のように述べていました。
***ここから、フォックス教授の講義の要約です***
人の性格を決めるのは、3つの要素だと言えます。
1、DNA(遺伝)
2、環境
3、物事をどのように捉えるか(認知方法)
1、DNAというのは、生まれもったものなので、変えようがありません。
2、環境についても、急に変えることは難しいかもしれません。
だけど、3、物事の捉え方は、自分の力で変えられます。
認知領域に関して、人は、
訓練さえすれば変化をもたらすことができるのだと、科学的には証明がされています。
ただ、最大の難関は、これを地道に続けることです。
健康のためにジムに通うのと同じで、
10分のトレーニングを1日だけやってみても、身体は何にも変わりません。
ただ、1年間通い続ければ、
1日たった10分のトレーニングでも
明らかに身体が健康になることがわかるでしょう。
私は、100%の楽観脳がいいとは考えていません。
大切なのは、楽観と悲観のバランスです。
確かに、楽観脳が健康に良い、という研究結果はたくさんありますが、
悲観脳のせいで社会生活に支障が無ければ、
特に性格を変える努力はしなくてもいいかもしれません。
ただ、自分が少しでも楽観脳のバランスを高めていきたいのであれば、
少しでもいいから、継続して続けていくこと。
そうすれば、確実に性格は変えることができるのだと言えます。
***要約おしまい***
脳科学を研究しているフォックス教授の考え方は、
まさに精神分析の「無意識の書き換えられる」という考え方と同じです。
ただ、フォックス教授は、
「では、どうやって認知方法を変えていくのか?」
というところまでは言及していません。
「認知を変えていく」という方法としてよく出てくるのは、
認知療法(考え方のクセを直していく方法)です。
最近、うつ病の治療に取り入れているクリニックも多いと思います。
精神分析も認知療法に近い部分はありますが、
どうしてそのような認知方法を身につけてしまったのか?という原因を突き止めることで、
自分の位置を自覚して、前に進もう、という部分に差があります。
※認知療法では、過去ではなく、未来を見るため、原因までは探りません。
過去を見てしまうと辛いことを思い出してしまって嫌だ、という人には、過去には一切目をむけない認知療法が向いているかもしれません。
ただ、もしあなたが、
辛い過去だったかもしれないけど、自分の気持ちと向き合いたい、とか、
どうしてこういう考え方になってしまったのか、原因が知りたい、と思うのであれば、
ぜひ一度精神分析を受けてみると良いかもしれません。
性格は変えられます。
ネガティブ思考から、ポジティブ思考に。
ポジティブ思考になれたら、人生が明るくなるような気がしませんか??