精神分析の論理には、
無意識にある葛藤は、
・言語化する
・行動化する
・身体化する
の3つの経路を使って表出する、というものがあります。
この3つの経路のうち、一つでも使えていれば、
葛藤が生み出すエネルギーは外に出ていきます。
たとえば、「誰かに触れたい」という葛藤を
無意識に持っている女性がいるとします。
「誰かに触れたい」のですから、 触ってくれる人がいれば満たされますよね。
「抱きしめて」と言って、
何も言わずに抱きしめてくれるパートナーがいれば理想的ですが、
そういう人がいない場合、
お酒の力を借りてでも、人に触れられる状況を作れる人とか、
風俗のお仕事を選ぶことができる人というのは
行動化ができているので、身体化(病気になること)にはなりません。
また、「人に触れたい」という欲求は、
自分から触れることでも満たすことができるので、
マッサージ師やエステティシャンなどの仕事に就くのも 行動化の一つでしょう。
ただ、ボディータッチをするなんて軽々しいし、恥ずかしいし、無理…というような
真面目で身持ちの堅い人なんかは、行動化できないことが多いわけです。
そうすると、「身体化」を経路として、無意識の葛藤が表出して、
肌が荒れる というような現象が起こります。
※肌が荒れる以外にも表出方法はありますが、これが典型例です。
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もう一つの経路として「言語化」も残っているのですが、
実は言語化をするためには、膨大の言葉を外に出す必要がある、とされています。
葛藤の程度にもよりますが、
言語化だけで解決しようとすると、
月に2度、1時間程度のセラピーでは間に合いません。
頻度を高めて、より多くの時間を割く必要があります。
それほど、言葉にして気持ちを外に出すというのは大変だし、
行動化をしてしまった方が手っ取り早いのは目に見えていますよね。
そう考えると、お金で行動化する場所が得られる風俗ビジネスは、
世の中からなくなることは絶対にありません。
アメリカではキリスト教の影響から風俗の文化が発展しなかった故に、
代わりのものとして、セラピーが浸透したんだと思いますが、
現状から鑑みると、
日本で精神分析(言語化)が支持されるようになることは、
不可能に近いなと思っています。
それでも、
精神分析に携わる者として、
出来る限り身体化や行動化にならず、
知を利用して、言語化で解決していけるようなサポートができるよう、
日々努力をしていきたいと思っています。
同じように「知」に興味がある人がもっと増えますように!
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