小さい頃、幼稚園から帰ったら、一番にすることがありました。
それは、指しゃぶり。
なんでだか判らないけど、指をしゃぶることで安心するんです。
ゆっくり指をしゃぶるために自分でポーズまで編み出して、体育座り&腕を抱えながら、じーっとする時間。
その格好を見た親や兄からは、
「まだ指しゃぶってんのー、恥ずかしいからやめなさい」とか、「指は汚いんだから、口にいれちゃダメ!」とか、
散々に怒られました。
けど、止めなさいと言われても、自分では止めることはできず。
小学校低学年までは、家で隠れて指しゃぶりしてました・・・。
自分ではどうしょうもない衝動。
これが、口唇期リビドーです。
口唇期に満たされるべきリビドーが足りず、指しゃぶりをすることで、リビドーを満たそうとしていたんですね。
特に、幼稚園で嫌なことがあったりすると、心的エネルギーを使ってしまうので
家では指しゃぶりが必要。
自分なりにエネルギーを貯めてたんだと思います。
じゃあ、どうして口唇期にリビドーが満たされなかったのかということですが、
これは、個人差があるだろうし、かなり個人的な問題なんだけど、
私の場合、年子の弟が誕生したことが原因です。
口唇期というのは、生後~18ヶ月の期間のこと。
私はちょうど15ヶ月くらいの時に、弟が生まれ、お姉ちゃんになりました。
まだまだおっぱいだって飲みたいのに、弟に譲らないといけなくなって、無理矢理、卒乳させられたようです。
そして、好きでお姉ちゃんになったわけじゃないのに、 「お姉ちゃんなんだから」と言われて育ちました。
口唇期のリビドーは、口まわりの刺激です。刺激をすること=快感 となって、心的エネルギーになるんです。
これは、口と唇だけじゃなくて、のどまでが快感の範囲なんですが、
この刺激、赤ちゃんのときは、よくわかりますよね、お母さんから授乳することです。
もし口の刺激が18ヶ月の間で満たされなかった場合は、成長してからどうやってリビドーを充足させるかというと、
・指しゃぶり
・爪かみ
・あらゆるものを噛むこと(ストローを噛んだり、氷を噛んだり、鉛筆を噛んだり。保育園だと、友達も噛みます・・・。)
・タバコを吸う
・酒を飲む
・食べること大好き(グルメ、こだわりがある)
・キス魔
・常にガムを噛んでいる
声を出すことも喉の刺激に入るので、「おしゃべり」も入ります。
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ちょっと別の話になりますが、
口唇期というのは、リビドーの充足を通して、甘えと依存を学ぶ時期です。
口が満足する=依存できている、甘えられている、ということになって、ここから安心感や、信頼も学びます。
なので、小さい頃に満足できないと、人やモノに依存する性格、人に甘えすぎる性格、他人を信じられない性格になります。
性格と、リビドーを充足させるための行動を組み合わせると、
・不信感をもつ性格 + おしゃべり = 人を罵倒するばっかり
・依存する性格 + 酒を飲む = アルコール中毒
という感じになります。
指しゃぶりが止まらない子供をお持ちのママがいたら、子どもには 思う存分、吸わせてあげてください・・・
怒らないでも大丈夫です。
ただ、赤ちゃんの時に充足されるべきリビドーが満たされてない証拠なので、おっぱいを吸わせてあげることはできないだろうけど、他の方法で埋めてあげてほしいです。
まだ小さいのなら、、お母さんとおしゃべり、という方法でもいいし、歌を一緒に歌う、というのもいいと思う。
私はあなたが大好きよ、と伝えるのでもいいです。とにかく甘えさせてあげることが重要です。
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3つ子の魂、百まで。
幼い頃のリビドーの充足度合いによって差が出るのは、30歳とか40歳になってからです。
18ヶ月を過ぎてしまったら絶対に取り返せない、というわけではないけど、若ければ若いほど、取り返すのにお金もエネルギーもかかりません。
小さいときは指しゃぶりだけで良かったのが、大人になればそれがお酒になったり、タバコになったり。
依存症までなってしまっては身体にも害だし、社会的な評価だってかなり下がります。
そうなってしまう前に、赤ちゃんの時期に甘えさせてあげることはとっても大事なことなんです。