※2014年9月に書いた記事を、2015年8月に書きなおししました。
こんにちわ、精神分析カウンセラーの嶋田恭子です。
今日は、いじめの話。
いじめられてしまう子と、いじめる子の心理状態について、
2回にわたってお話しようと思います。
リンクはこちら↓
【第1弾】 いじめの心理①:いじめられる子
【第2弾】 いじめの心理②:いじめる子
いつまでたっても無くならない、いじめ事件のニュース。
いじめの話を聞くと、
きっとお母さんお父さん達は、
「うちの子ども、いじめられてないかしら…」と、不安に思うんじゃないかと思います。
だけど、実際に子どもがいじめられているかどうかを確認したくても、
「あなた、学校でいじめられてるの?」と聞いたところで、
「いじめられてるんだ…」と素直に告白してくれる子どもは少ないし、
親にはよくわからないことが多いです。
そして、いじめられていたことを、親に言えないまま
自殺をしてしまうケースもありますよね。
「子どものことは、見ていればなんでもわかる!」と豪語する親御さんもいると思いますが、
子どもだって、小学生くらいになれば、親に迷惑をかけまいと演技をします。
子どもが正直に話をしてくれなければ、親はいじめの現状を把握することが難しくなります。
さて、今回は「いじめられる子の心理」の話。
いじめられる側に、なんらかの原因はないのか?という話です。
こういう風に書くと、
「いじめは、いじめられる方も悪い」と捉えてしまう方も多いのですが、
これだけは断じて言えるのが、
「いじめは、いじめる方が100%悪い」です。
良いか悪いかで考えれば、100%悪いのは先に攻撃をしかけた方です。
ただ、いじめのターゲットとなってしまう子、
特に、いじめられたまま、その状況を打破できず、自殺にまで追い込まれてしまう子というのは、
大方、共通した特徴が2つあります。
それは、
まず一つが 「No」と言えない自我の弱さ、
そしてもう一つが自分をありのままに受け入れることができない自信のなさです。
***
わかりやすく説明していきますね。
「No」と言えない自我の弱さ
まず、「自我の弱さ」について。
自我というのは、自分の考えの軸 みたいなものです。
自分はどう思うか、どう感じるのか、何をしたいのか、したくないのか…など、
考えの軸があるかないかが、自我の強さに関わっています。
自我が強い子は、自分がされたらイヤなことをされたら、
きっぱりと「それは嫌だ、やめてくれ!」と口にすることができます。
比べて、自我の弱い子は、イヤなことをされても「えええ~~、やめてよー」と言えればまだ良い方で、
もしかしたら何も言わずに、やられっぱなし、ということもあるかもしれません。
自分をありのままに受け入れることができない、自信のなさ
Noと言えない子は、基本的に自分に自信がないので、
そのせいでいじめのターゲットになりやすい、というのはあるのですが、
気が弱そうな子の他にも、
例えば、自分に自信がないばっかりに、
虚勢を張って嘘をつく子や、
自分自身のことではなく、持ち物や家族の自慢をしてしまう子も
ターゲットになりやすい気がします。
根本は「ありのままの自分に自信がない」という状態です。
そして、自分に自信がないばっかりに、
「いじめられてしまう自分の方にも原因があるんだ」と、
変に「自分が悪い」と感じてしまうことに繋がります。
自分が悪いと感じているので、親や先生に言えなかったり、
自信がないので、「自分には絶対に否がない!」と言いきれなかったり。
本人の自信のなさが、いじめを続かせてしまうことがよくあります。
親としてはどうしたらいいか?
パワハラやモラハラなど、大人の世界でだって、いじめが存在する世の中です。
子どもの世界で、全くいじめられないで過ごす、というのは少し大変かもしれません。
だけど、親が対応を変えることで、子どもの心を強くしてあげることは可能です。
特に、上記にあげた「いじめられてしまう子の特徴」:
①「No」と言えない自我の弱さ
②自分をありのままに受け入れることができない自信のなさ
この2つを改善していくには、
①自我を強くする
②本物の自信をつける
の2つが重要になりますが、
両方とも、親の対応を変えることで、子どもの心を変えていくことが可能です。
では、ここで「実際にどうしたらいいのか?!」という対応策をお伝えします。
いきなり行動をすべて変えることは大変かもしれませんが、
お母さんの行動を変えれば、子どもの運命が変わります。
うちの子どもはいじめられるタイプかもしれない…と密かに思っている親御さんがいたら、
すぐにでも、少しでも、行動に移してもらえたらと思っています。
子どもの心を強くして、いじめられない子どもにする方法、
それは、
オールOKです。
※オールOKの子育て法については、こちらのページをご参照ください
→オールOK!の子育てとは?
http://kokoro-integrate.com/allok/
全てを承認し、オールOKで子どもを育てると、
子どもは自分で自分の道を切り開くことができるようになり、心は確実に強くなります。
自我を強くして、本物の自信をつける
親の対応法を少し具体的に見ていきたいと思います。
まず自我が弱くなってしまう理由をみていきますが、
一番大きい理由は、
「自分がこうしたい」というものを、親がさせてくれない…というものです。
例えば、
・親が心配症で、子どものやりたいことを先回りしてやってしまう
・親の都合でなんでも「ダメ」と言われてきた
・やりたいことをやっていても、「こっちの方がいいんじゃないの」とアドバイスをされて、親の機嫌を取るために親の言うとおりにしている
などです。
こんな風に、親が子供のやりたいことを奪ってしまう状況が続くと、
子どもは「自分が何かやりたいと思っても、どうせ親に止められちゃうんだ」と思うようになります。
そして、親の言うとおりに生きていく方が楽なので、
「自分はこうしたい」と強く言う力が弱くなってしまいます。
その延長線として、
自分の意見はどうせ尊重されないんだ…、
Noって言っても意味ないんだ…
という自己否定感となり、
大きくなっても、「どうせ自分なんか…」という自己肯定感の低さに繋がります。
例えば、子どもが「スケボーが欲しい」と言うとしますよね。
オールOKが出来ない親御さんは、
・「そんなものいらないだろ」、「危ないからダメ」と、頭から否定する
・「来年になってからね」と、先延ばしをする
・「自転車の方がいいんじゃないの?」と、自分達に都合の良いものを押し付ける
・「テストで100点を取ったら」と、条件をつける
というようなことをしてしまいます。
自我の強い子どもなら、きっと「それでも絶対スケボーがいい!」と言いきってしまえると思います。
だけど、自我が弱い子どもは、親をがっかりさせたくない気持ちが勝って、
親の言うことをよく聞き、反抗せずに良い子でいる場合があります。
親の期待にそうように自分の欲望を抑えているわけですね。
なので、自我の強い子に育てるには、
子どもが何か要望を出してきたら、敏速に、適確に、嫌な顔せずにOKを出して、対応してください!
オールOKで育てれば、ありのままの自分を受け入れてもらえるので、
本物の自信も湧いてきます。
※オールOKについて はコチラ↓
http://kokoro-integrate.com/allok/
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ニュースに出てくるいじめの被害者は、みんな、「優しい子」です。
自分の欲望を抑え、誰にも「No」と言わないから、人当たりのいいのが特徴です。
「うちの子は優しいし、あまり自己主張をしない。親に反抗しない良い子だ」と思ったら、いじめられてしまう要素がたっぷりあると思います。
親が子どもの主体性を奪ってしまってないか
子どもの意見を尊重してあげられているかどうか、
一度考えてあげてみてください。
なお、もし、すでに いじめられている状況があって、程度が酷い場合には、
転校したり、引っ越しをしたり、
いじめから離れて過ごす環境を整えることも大切になります。
これは、いじめから逃げるわけではなく、
強い心を作るための、セルフイメージの再構築のためです。
いくら、心を強化しようと頑張っても、
傷つけてくる人が近くにいるままでは、効果は上がりません。
オールOKでいじめられない心を作る
冒頭でも言いましたが、いじめは、いじめる方が100%悪いです。
だけど、いじめられてしまう心の構造は存在します。
親が子どもとの関わり方を変えていくだけで、子どもがいじめられなくなる心を作ることが可能です。
子どものためにと思って色々な努力をするのであれば、
ぜひ一度、オールOKの子育てにトライしてみてください。
子どもの表情が10倍イキイキとしてくるのを、すぐに感じることができると思います。
※オールOKについて はコチラ↓
http://kokoro-integrate.com/allok/
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