久々ですが、夢分析。

 

今日の夢は、「裸足でビーチを歩けない夢」を取り上げてみます。

 

夢を見たのは20代女性。

 

「仕事を辞めてしまったが、次の就職先が決まらなくて不安…。

 

そもそもやりたいことが何なのかわからない…」

 

ということで、

精神分析に興味を持ってくださったようです。

 

 

夢を具体的に聞いてみると、

 

あるビーチを裸足で歩こうとするのだけれど、

ガラスの欠片がたくさん転がっていて、

痛くて歩けない…

 

という夢でした。

 

裸足が出てくるテーマはとても多いのですが、

 

「裸ーはだかー」という字は、

 

「ありのまま」という言葉を大きな関わりがあって、

 

この夢も、それが関係しているようです。

 

***

 

「裸足で歩けない」を、「裸では歩けない」と解釈する場合、

 

基本的に、身体への劣等感を思い浮かべます。

 

太っているとか、

背が低いとか、

顔が大きいとか、

胸が小さいとか…

 

身体へのコンプレックスがある人は、

やっぱり裸になるのは好きじゃないですよね。

 

なんですが、彼女の場合、

 

「きっとこれがコンプレックスなんだろうな」

 

というところなんて見当たらないほど、

スリムで、可愛い方なんです。

 

そうなると、とにかく聞くしかないので、

 

「身体に何かコンプレックスがありますか…?」

 

と聞いてみて、出てきたのは

 

妹の存在…。

 

「妹は、モデルにならないか?とスカウトされたほどスタイル抜群なんです…」

 

とのことでした。。

 

確かに、

 

家族の中に

 

・成績のいい兄弟姉妹

・スタイルのいい兄弟姉妹

・誰からも好かれている兄弟姉妹

 

がいる場合、

 

世間一般的にどうであれ、

 

劣等感を生み出してしまいます。

 

 

スタイルの良い妹。

 

それに比べて自分は…

 

というコンプレックスから、

「私は裸足になれない」という夢を見たのでしょう。

 

 

なお、「裸足で歩くと痛い」というフレーズもありますが、

 

「痛い」というワードが出てきた時って、

 

色々な解釈をするんですが

 

今回はその中でも「居たい」と解釈をすることができます。

 

すると、

 

「裸ではいられない。だけど、本当は、裸でいたい

 

という願望を表している夢になります。

 

 

***

 

ちなみに、彼女はアパレルの販売員さんをしていました。

 

ファッションに興味があるわけです。

 

おそらく、裸では勝負できないというコンプレックスから、

外見を良くするために研究した結果として、

ファッションへのこだわりを見出したのかなあという感じがします。

 

無意識の中で、

 

「本当は、ありのままでいたい

 

だけど、それが出来ない

 

 

そんな葛藤が、この夢を作り出したんでしょうね。

 

***

 

アパレルの仕事を辞めたのも、

うすうすと、そんな葛藤に気がついたからかもしれません。

 

ファッションが本当に自分を救っているのかどうか

 

それがよくわからなくなってしまったのかもしれないわけです。

 

 

***

 

彼女がコンプレックスを持たないようになるには、

自分の身体を愛せるようになればいいわけですよね。

 

そのことを「自体愛」と呼びます。

 

「外見だけじゃなくて、他にも良いところはたくさんある」

 

そう思えれば、

 

ファッションは、

 

「コンプレックスを隠す道具」としてではなく、

 

「自分の内面を、より輝かせるツール」として興味が湧くようになるかもしれません。

 

 

それと、

 

もし、お母さんやお父さんが、

 

「あなたにはあなたの良いところがあるのよ」

と、妹にはない、他の部分を褒めてくれて、

 

自体愛を育ててくれてたら、

 

もしかしたら身体へのコンプレックスは持たなかったかもしれません。

 

 

世の中は、

 

親世代が思っているより、外見を重視しています。

 

「中身で勝負!」という考え方よりも、

「印象は見た目が9割!」という考え方の方が蔓延している気がします。

 

そして、小学生の痩せたい願望が勢いを増し、

拒食症になる子どもは低年齢化をしています。

 

子どもが外見にコンプレックスを抱くことのないよう、

 

思っている以上に

 

「あなたはそのままで十分綺麗だし、大好きよ」と声をかけてあげてください。

 

そして、お母さんお父さん自身も、

無理をしすぎたり、身体に悪いこと(タバコの吸いすぎとか)をしたりせず、

身体を大切にして、見本を見せてあげてくださいね。