テレビで、「若作りうつ」なるものが特集されたらしく、Yahoo検索ワードトップに躍り出ていました。

元々、熊代亨さんという方が書いた、『「若作りうつ」社会』という書籍が発端のようです。

 

そんな病名がついてるからか、誤解も広がっているようで、、なんともtwitterが荒れてます。

 

 

若作りうつってどんなことを言っているのか調べてみたら、若作りうつの特徴は「若さに執着していること」。

 

執着心というのは、少なからず誰しもが持っているものだろうけど、

その執着の対象が恋人であれば、恋人を束縛するし、おもちゃとかに執着すれば、コレクターとかマニアになる。

若作りうつの人は「若さ」に執着してる、ということです。

「若さ」を象徴する行動として、「スケジュール帳を埋め尽くす」とか、「最新のものを集めないと気が済まない」とかが報道されたらしいのですが、

「スケジュールを埋めること=若い人がすること」と定義することからして、論点がずれている気がします。

ただ、恋人への束縛にしろ、おもちゃのコレクターにしろ、 「執着しすぎる」ってことは、心の状態が健全じゃないってことであって、

「捨てられない」という分離不安でもあるので、

若くいることから離れられず、ウツにまで発展する人というのは、愛着形成がされる3才までの時期に、何か問題があった人だろうなあ・・・と考えられます。

特に、親の愛情が不十分だったとか、不適切だったとか、親との関係性が健全じゃない可能性は高いです。

そして、自分は若くあるべきだ、とか、いつまでも若くいたいという執着から離れられない、ということは、 大人になることへの拒否感があるということ。

ピーターパンシンドロームとあんまり変わらないです。

 

女性でも男性でも、40歳頃ってメンタルヘルスに問題が出てきやすい年齢だと言われています。ミッドライフ・クライシスとか、「中年の危機」と言われているやつですね。

若作りうつの特徴を聞くと、従来型のうつとは一線を画していて、どちらかといえば「新型うつ」に近い印象。

 

新型うつっていうのは自己愛が強い人がなる傾向があるのですが

自己愛者というのは、幼少期に自己愛が満たされていないために、大人になっても人から愛されることに全力を注いでいるような人です。
こういう人は、40歳になっても、「私を見て!」「褒めて!」という気持ちを持っています。

なので、いつでも見て欲しいし、褒めて欲しい。言い方を変えればかまってチャンでしょうね。
そして、そういう人たちは、他人からの評価が、生きるための最大のエネルギーになっている人たちです。

40代にもなると、子供も少し大きくなって手が離れるし、自分が出世すれば上司もどんどん減ってきて、気兼ねなく遊べる友達も少なくなる。

自分を褒めてくれる人が少なくなっちゃう時期なんだと思います。

他人からの評価がないとエネルギーを貯めることができない人は、どうにか評価されようとして頑張った挙げ句、エネルギーを消耗しすぎて、動けなくなっちゃうのでしょう。

スケジュール帳を埋め尽くすことも、最新のものを集めることも、自己愛者にとって一番欲しいものは、「注目されること」。

「忙しいオレ」とか、「最新のものを知っているオレ」は評価に値するのだと思っている可能性があります。

なのに誰も注目してくれないとなると、自分でも「オレ、なにしてんだろ」って冷静になる時があったりして

だんだんとエネルギーがなくなって、エネルギーが枯渇した挙句に待っているのは鬱々とした気分です。

 

自己愛者の人たちは、注目してくれる人がそばにいればメンタルの病気にはなりません。

特に、一番身近にいる家族が、「若々しくてかっこいい」とか「いつも若くて綺麗だね」っていう言葉をかけてあげれば、

 

若作りうつは未然に防げるものだと思います。